この記事には映画『ヘル・レイザー』(1987年)の結末までのネタバレが含まれます。まだ観ていない方はご注意ください。
- 1987年版の結末は、箱を解いて逃げていたフランクが魔道士(セノバイト)に体を引き裂かれて消滅し、カースティが箱を元の形に戻して魔道士たちを異界へ帰す、というものです。
- ただし箱は燃やしきれず、最後は新たな持ち主の手に渡ります。悪夢が終わったわけではない、という余韻を残して幕を閉じます。
- 2022年版は同じ邦題『ヘル・レイザー』の別作品(リブート)で、結末も異なります。記事の後半で整理しています。
- 編集部としては、「箱を解いた者が代償を払う」という因果の物語として読むと、結末の見どころがつかみやすいと考えます。
『ヘル・レイザー』(1987)の結末は?ネタバレ解説【結論】
結末で誰がどうなるのかを、先に一覧で確認しておきましょう。生き残るのはカースティとスティーヴの2人だけで、フランク、ラリー、ジュリアの3人は命を落とします。
| 人物 | 結末 |
|---|---|
| フランク | ラリーの皮膚をまとってカースティを追いますが、魔道士の鉤爪付きの鎖で四方に引き裂かれて消滅します。 |
| ラリー | すでにフランクに殺され、皮膚を奪われていました。カースティが目にするのは遺体です。 |
| ジュリア | フランクが振るったナイフが刺さり、そのまま精気を奪われて命を落とします。 |
| カースティ | 生き延びます。箱を元の形に戻すことで魔道士たちを異界へ帰します。 |
| スティーヴ | カースティと一緒に家の外へ出て生き残ります。 |
| 魔道士たち | ピンヘッド、フィメール、チャタラーは箱の操作で異界へ戻ります。バターボールは崩れる家のがれきの中に姿を消します。 |

『ヘル・レイザー』(1987)の作品情報と登場人物
まずは作品の基本情報を整理します。あらすじを読む前の、おさらいとしてお使いください。
| 作品名 | ヘル・レイザー(原題:Hellraiser) |
| 公開 | 1987年9月11日(イギリス)/ 日本は1988年3月5日。2023年12月8日には4Kデジタルリマスター版も公開されました。 |
| 監督・脚本 | クライヴ・バーカー |
| 原作 | クライヴ・バーカーの小説『ヘルバウンド・ハート』(1986年) |
| 製作国 | イギリス |
| 上映時間 | 約93〜94分(資料により表記が異なります) |
原作者のバーカーが自ら脚本と監督を務めた作品です。日本語版Wikipediaでは、本作のテーマが「快楽の源となる苦痛、拘束と恐怖の下での道徳性」と紹介されており、ケーブルテレビ局Bravoの「100 Scariest Movie Moments」で19番目に選ばれたという記載もあります。なお、日本ではシリーズ第1作と2022年のリブート版だけが「ヘル・レイザー」と中黒入りの邦題で、そのほかの続編は中黒なしの「ヘルレイザー」です。
評価の傾向としては、痛みと快楽を表裏一体に描く独特の美学や、ボンテージ風の衣装をまとった魔道士のデザインが高く評価されてきました。特殊メイクによる人体破壊の描写は現在見ても強烈だとされる一方、光学合成や怪物の造形には当時の技術ならではの古さを感じるという指摘もあります。グロテスクな描写が苦手な方は、この点を頭に入れて観るかどうかを決めるとよいでしょう。
| 役名 | 俳優 | どんな人物か |
|---|---|---|
| フランク | ショーン・チャップマン | 究極の快楽を求めて箱を解き、肉体を失う男。ラリーの兄です。 |
| ラリー | アンドリュー・ロビンソン | フランクの弟。妻ジュリアとともにフランクの家へ越してきます。 |
| ジュリア | クレア・ヒギンズ | ラリーの後妻。かつてフランクと関係を持っていました。 |
| カースティ | アシュレイ・ローレンス | ラリーの娘で、本作の主人公です。 |
| スティーヴ | ロバート・ハインズ | パーティでカースティと親しくなる青年です。 |
| ピンヘッド | ダグ・ブラッドレイ | セノバイト(魔道士)たちのリーダーです。 |
『ヘル・レイザー』(1987)のあらすじをネタバレ解説
ここからは物語を時系列に沿って、結末まで整理します。
発端|ルマルシャンの箱とフランクの最期
物語は、フランクが「究極の快楽をもたらす」と伝えられる謎のパズルボックス、ルマルシャンの箱を手に入れる場面から始まります。部屋で箱を解いたフランクの前に異界から魔道士が現れ、鉤爪の付いた鎖で体を引き裂かれてしまいます。魔道士の1人であるピンヘッドが箱を元の形に戻すと、部屋にあったものは姿を消し、フランクは行方不明になります。
中盤|ラリーの血でフランクが復活し、ジュリアが生贄を集める
数年後、フランクの弟ラリーが後妻のジュリアとともに、空き家になっていたフランクの家へ引っ越してきます。荷物を運ぶ最中にラリーが手を怪我し、床に落ちた血が床板に吸い込まれると、その下に残っていたフランクの肉片がうごめき始めます。その夜、フランクは骨と脳髄の形をとり、皮膚のない不完全な姿で復活します。
フランクとジュリアは、ジュリアがラリーと結婚する前から関係を持っていました。フランクは完全な人間の姿に戻るには、より多くの血が必要だとジュリアに伝えます。ジュリアは酒場で男を誘惑して家へ連れ込み、屋根裏の部屋でハンマーで殴り殺します。男の血を吸ったフランクの体は人の形に近づき、その後もジュリアは犠牲者を連れ込み続けます。
カースティが魔道士を呼び出し、取引をする
ラリーの娘カースティは、継母ジュリアの様子がおかしいことに気づき、屋根裏で皮膚のないフランクと出会います。フランクは叔父だと名乗って協力を迫りますが、カースティは部屋にあった箱をつかんで窓の外へ投げ、混乱に乗じて家から逃げ出します。意識を失って運び込まれた病院で、彼女は手にしていた箱を操作して、異界への扉を開いてしまいます。
現れたのは、チャタラー、バターボール、フィメール、そしてリーダーのピンヘッドの4人の魔道士です。ピンヘッドたちは、箱を解いたあとに逃げ出したフランクを追っていると分かります。カースティが「フランクの居場所を教えるので解放してほしい」と持ちかけると、ピンヘッドは「騙せば魂を引き裂く」と告げて、仲間とともに姿を消します。
クライマックス|ラリーの皮をかぶったフランクとラスト
家に戻ったカースティを迎えたのは、無事に見えるラリーでした。ところが、彼女がその頬をひっかくと皮膚が簡単に破れます。目の前の「父」は、ラリーを殺してその皮膚をまとったフランクだったのです。フランクがカースティに向けたナイフはジュリアに刺さり、フランクはそのままジュリアの精気を奪います。カースティが追い詰められたところで、4人の魔道士が姿を現します。
魔道士たちは鉤爪付きの鎖でフランクを捕らえ、四方へ引いて体を引き裂き、フランクは消滅します。カースティは箱を元の形に戻してピンヘッドを異界へ帰し、崩れていく家の中でフィメールとチャタラーも同じように帰します。助けに来たスティーヴとともに外へ逃れたカースティは、箱を焚き火で燃やそうとします。
そこへ、作中で何度かカースティの前に現れていた怪しい男がやって来ます。男は火の中から箱をつかみ取り、異形の姿に変わって飛び去ります。最後の場面では、どこか遠い地で、究極の快楽を求める新たな持ち主の手に箱が渡っていることが示され、物語は幕を閉じます。
『ヘル・レイザー』ラストの意味は?箱・魔道士・カースティの選択を考察
ここからは編集部の解釈です。公式の説明ではなく、あらすじと各種資料をもとにした読み方の一例としてお読みください。
なぜカースティだけが助かったのか
カースティが生き延びられたのは、魔道士たちの「目的」を見抜いたことが大きいと編集部は考えます。魔道士が追っていたのは、箱を解いたのに逃げ出したフランクでした。カースティはその事情をピンヘッドの言葉から読み取り、フランクという「差し出せるもの」を握って取引を持ちかけています。運よく助かったというより、状況を読んで行動した結果、と見るのが自然ではないでしょうか。
魔道士は「悪役」なのか
魔道士たちは、パズルを解いた者に「究極の快楽の源となる究極の苦痛」を与える存在として描かれます。無差別に人を襲う怪物というより、箱を解いた者のもとへ現れる案内人に近い立ち位置です。フランクが引き裂かれる場面について、そのとき彼が味わっていたのは苦痛なのか快楽なのか、という問いが投げかけられる解説もあります。フランクの最期を「因果応報」と読むか、「彼自身が望んだ結果」と読むかで、作品の印象は変わってきます。
箱の行方が示すもの
カースティは箱を燃やそうとしますが、箱は怪しい男に持ち去られ、最後には新たな持ち主の手に渡っています。つまり、カースティが魔道士を退けても、箱を求める人間がいる限り同じことが繰り返される、という構図が示されているとも読めます。救いのある結末を用意しない点が、本作の余韻の正体ではないかと編集部は考えます。同じように後味の重い結末が印象的な作品に興味がある方は、こちらの記事もどうぞ。


ピンヘッドら魔道士(セノバイト)とルマルシャンの箱とは
作中に登場する魔道士は4人です。ピンヘッドがリーダーで、見た目にもそれぞれ強い特徴があります。
| 魔道士 | 俳優 | 見た目の特徴 |
|---|---|---|
| ピンヘッド | ダグ・ブラッドレイ | 顔と頭に釘を打った姿のリーダー。作品のアイコンになりました。 |
| チャタラー | ニコラス・ヴィンス | 顔面が壊れ、歯がむき出しになっています。 |
| バターボール | サイモン・バムフォード | 肥満した体にサングラスをかけています。 |
| フィメール | グレース・カービー | 針金に貫かれ、喉を割かれた姿です。 |
ルマルシャンの箱は、日本語版Wikipediaによると「組み替えることで究極の性的官能を体験できる」という伝説を持つパズルボックスです。作中では、解いた者のもとに異界から魔道士が現れ、箱を元の形に戻すと魔道士は異界へ帰ります。フランクは箱を解いて魔道士に捕まり、カースティは箱を戻すことで魔道士を帰した、という対比が物語の軸になっています。
異界から何かが現れる恐怖や、救いの少ない結末に惹かれる方には、ゲーム原作のこちらの映画版も気になるかもしれません。


2022年版『ヘル・レイザー』のネタバレ|結末を解説
2022年版は、デヴィッド・ブルックナー監督によるリブート作品で、日本語版Wikipediaでも「本作のリブート」と位置づけられています。邦題は1987年版と同じ『ヘル・レイザー』なので、検索や配信サービスでは取り違えやすい点に注意してください。ピンヘッド役はジェイミー・クレイトンで、U-NEXTの作品ページではシリーズ初の女性のピンヘッドと紹介されています。主演はオデッサ・アザイオンです。
以下は英語版Wikipediaのあらすじをもとに、編集部が整理した内容です。主人公は薬物依存から回復中の若い女性で、廃倉庫で見つけた箱を解いてしまい、セノバイトを呼び出します。その後、兄が姿を消したことをきっかけに、箱が原因だと気づきます。この箱は、決められた手順で生贄を捧げると「贈り物」が与えられる仕組みで、もともとの持ち主は富豪でした。
結末では、富豪が望みの「力」を得ようとするものの、直後に鎖で貫かれて持ち上げられ、のちに新たなセノバイトに変えられてしまいます。セノバイトは主人公に、兄を生き返らせると申し出ますが、主人公はその申し出を断り、兄の死を受け入れます。セノバイトは姿を消し、箱は元の立方体に戻ります。ピンヘッドが倒されることはなく、取引を終えて去っていく形で物語は締めくくられます。
1987年版が「箱を解いた者を魔道士が追う」物語だったのに対し、2022年版は「箱を使って望みをかなえようとする人間が代償を払う」物語として組み替えられています。同じ邦題でも別の作品として楽しめる作りです。
ヘルレイザーシリーズの見る順番と続編の概要
日本語版Wikipediaの一覧では、第1作のほかに続編・関連作が9作、さらに2022年版のリブートがあります。基本は公開順で観る形です。
| 公開年 | 作品 | ひとこと |
|---|---|---|
| 1987年 | ヘル・レイザー | シリーズ第1作。本記事で解説した作品です。 |
| 1988年 | ヘルレイザー2(ヘルバウンド) | 新キャラクターのチャナード博士が登場します。 |
| 1992年 | ヘルレイザー3(ヘル・オン・アース) | 舞台がアメリカに移ります。 |
| 1996年 | ヘルレイザー4(ブラッドライン) | 舞台は18世紀、現代、そして宇宙へと広がります。 |
| 2000〜2005年 | ゲート・オブ・インフェルノ / リターン・オブ・ナイトメア / ワールド・オブ・ペイン / ヘルワールド | 第5〜8作にあたる続編群です。 |
| 2011年 | ヘルレイザー:レベレーション | シリーズ第9作です。 |
| 2018年 | ヘルレイザー:ジャッジメント | シリーズ第10作で、刑事たちが異世界に迷い込む物語です。 |
| 2022年 | ヘル・レイザー | 第1作のリブート。独立した作品として観られます。 |
2023年12月に第1作の4K版が公開され、続編の第2〜4作も2024年1月から劇場で上映されました(MOVIE WALKER PRESSの報道による)。まず物語の核をつかみたい方は第1作と2022年版、シリーズを追いたい方は公開順に第4作あたりまでを目安にするとよいでしょう。続編は舞台や設定が大きく変わる作品もあるため、ここでは概要の紹介にとどめています。
『ヘル・レイザー』はどこで観られる?動画配信サービス
結末を読んで「観直したい」と思った方に向けて、2026年11月8日時点で編集部が各サービスの公式ページで確認できた配信状況をまとめます。1987年版と2022年版は別作品なので、表を分けています。
1987年版『ヘル・レイザー』
| サービス | 配信形態 | 備考 |
|---|---|---|
![]() ![]() | 見放題 | 字幕版。U-NEXTでの作品名は「ヘルレイザー」表記です。作品ページには「30日以内に配信終了の予定はありません」と表示されています。 |
![]() ![]() | 配信あり | 字幕版。Huluでの作品名は「ヘル・レイザー」表記で、会員登録をすると全編を視聴できる旨が案内されています。 |
2022年版『ヘル・レイザー』
| サービス | 配信形態 | 備考 |
|---|---|---|
![]() ![]() | 購入 | 199円の表示です。字幕・吹替に対応し、上映時間は120分と案内されています。 |
![]() ![]() | レンタル / 購入 | UHD画質でレンタル400円、購入1,500円の表示です。見放題ではありません。 |
上記以外のサービスについては、2026年11月8日時点では編集部で公式ページを確認できていません。配信状況や料金は変わることがあるため、視聴前に各サービスの公式ページでご確認ください。出典:U-NEXT(1987年版)、Hulu(1987年版)、U-NEXT(2022年版)、Amazon Prime Video作品ページ(2022年版)。いずれも2026年11月8日確認。
よくある質問
- ヘルレイザーは全部で何作ありますか?
-
日本語版Wikipediaの一覧では、1987年の第1作のほかに続編・関連作が9作、さらに2022年のリブート版があります。
- 1987年版と2022年版はつながっていますか?
-
2022年版は第1作のリブート(作り直し)で、続編ではありません。物語は独立しているため、どちらから観ても大丈夫です。
- どの順番で観ればいいですか?
-
基本は公開順です。まず1987年の第1作を観て、続けて続編を追う形がおすすめです。2022年版のリブートは単独でも楽しめます。
- ルマルシャンの箱とは何ですか?
-
組み替えることで究極の性的官能を体験できるという伝説を持つパズルボックスです。解いた者のもとに、異界から魔道士(セノバイト)が現れます。
- グロテスクな描写はありますか?
-
はい。体を引き裂かれる場面など人体破壊の描写があり、U-NEXTではR15+と表示されています。苦手な方は視聴前にご注意ください。
まとめ|『ヘル・レイザー』ネタバレの要点
1987年版は、箱を解いたフランクが魔道士に引き裂かれて消滅し、カースティが箱を戻して魔道士たちを帰す一方で、箱が新たな持ち主に渡って終わる物語です。編集部としては、救いのない結末と独特の世界観が長く語られてきた理由だと考えます。2022年版は同じ邦題の別作品なので、観る際は公開年を確かめてください。
2026年11月時点の情報です。配信状況・料金は変更になる場合があります。









