- 森宮優子(永野芽郁)の実の父親は水戸秀平で、育ての父は4人目の「親」である森宮さんです。
- 優子の母・梨花(石原さとみ)は、映画版のラストで病気のため亡くなります。これは原作小説から変更された部分です。
- 物語の最後は、優子が早瀬賢人(岡田健史)と結婚式を迎える場面で締めくくられ、森宮さんがバージンロードをエスコートします。
- 実父・水戸は青森から結婚式に駆けつけ、優子はそこで初めて水戸がずっと送り続けていた手紙の存在を知ります。
- 原作小説では梨花は死なず、結婚式にも参列します。映画と原作で結末が異なる点に注意してください。
ここから先は、結末や原作との違いまで踏み込んで解説していきます。まだ結末を知りたくない方は、先に次の「ネタバレなしのあらすじ」だけ読んで、作品を視聴してから戻ってきてくださいね。
『そして、バトンは渡された』のあらすじ(ネタバレなし)
森宮優子は、血の繋がらない親の間を渡り歩き、これまでに4回も苗字が変わってきました。現在は料理上手な義父・森宮さんと二人暮らしで、高校卒業や将来のこと、そして淡い恋心に悩みながら日々を過ごしています。
一方、優子の実母・梨花はかつて自由奔放に生き、夫を何度も変えながら娘を育ててきましたが、ある日突然、娘を残して姿を消してしまいます。「普通の家族」とは少し違う形で育った優子が、何人もの「親」からリレーのように受け取ってきたものの正体が、物語が進むにつれて少しずつ明らかになっていきます。
原作は瀬尾まいこさんの同名小説で、2019年の本屋大賞を受賞しています。2021年10月29日に前田哲監督によって実写映画化され、永野芽郁さんが主演の優子役を務めました。
【ネタバレ】ラストの結末を徹底解説
ここからは物語の結末まで含めて解説していきます。優子が歩んできた「家族」の形を時系列で整理すると、物語の構造がとても分かりやすくなりますよ。
優子(みぃたん)を育てた5つの家族
優子は幼い頃「みぃたん」と呼ばれており、大人の事情によって血の繋がらない家庭を何度も渡り歩いてきました。登場する「親」を順番に並べると、次のようになります。
- 水戸秀平(実父): 梨花と最初に結婚した相手で、チョコレート工場に勤めていました。のちにブラジルへ移住しますが、事業に失敗して帰国し、現在は青森でリンゴ農園を営みながら新しい家族と暮らしています。
- 梨花(実母): 自由奔放な生き方で何度も結婚相手を変え、優子を「みぃたん」として育てました。
- 2人目の父: 梨花の再婚相手として登場する人物です。
- 泉ヶ原(3人目の父): 妻を亡くし、子どもは海外に行ったきりという紳士的な人物で、家政婦と二人で大きな家に暮らしています。
- 森宮さん(4人目の父): 料理上手で、現在優子と二人暮らしをしている育ての父です。物語の中心となる「親子」の形です。
何人もの親の間でリレーのように育てられてきた優子ですが、結末では早瀬賢人(岡田健史)と結婚式を迎えます。式では森宮さんがバージンロードをエスコートする役目を務め、血の繋がりではなく「育ての時間」が優子にとっての家族だったことが印象的な形で描かれます。実父・水戸も青森から結婚式に駆けつけ、優子は森宮さんから早瀬へと、まさに「バトン」が渡される瞬間に立ち会うことになります。
【ネタバレ】梨花が病気を隠していた理由と最後の手紙
物語の終盤で明かされるのが、梨花が抱えていた秘密です。梨花は子どもを産めない体だったため、「みぃたん」を実の子のように愛し、優子を幸せにしてくれる相手を探して再婚を繰り返していたことが分かります。
そして映画版のラストでは、梨花は病気を優子に隠し続けたまま亡くなってしまいます。闘病をひた隠しにしながら、卒業式で伴奏する優子の姿をこっそり見に来ていたというエピソードも描かれ、梨花なりの愛情の示し方が静かに浮かび上がる構成になっています。
結婚式を控えた優子のもとには、ある小包が届きます。中身は、実父・水戸がずっと優子に宛てて書き続けていた手紙でした。離れて暮らすようになってからも水戸は手紙を送り続けていましたが、その存在を優子に伝えていなかったのが梨花だったことも明かされます。長年隠されていた水戸の想いが、結婚式という節目でようやく優子に届く構成になっており、このあたりの時間差の使い方に「人からの想いは、渡るタイミングが来るまでちゃんと保管されている」というこの作品らしいテーマが凝縮されているように感じます。

実父・水戸が青森へ渡った理由と結末での再会
優子の実父である水戸秀平は、梨花と別れたあとブラジルへ移住を決意します。しかし現地での事業に失敗し、帰国後は青森でリンゴ農園を営みながら新しい家族と暮らすことになりました。
水戸はすでに再婚しているという事情もあり、優子は当初、自分の結婚式のことを水戸に報告しないつもりでいました。それでも森宮さんが水戸に結婚式の日時と場所を伝えており、当日、水戸は青森から会場に駆けつけます。血の繋がった父親として優子の晴れ姿を見届けたいという想いが、長い年月を経てようやく形になる場面です。
最終的にバージンロードを歩く役目は森宮さんが務めますが、水戸が結婚式に出席したこと自体が、優子にとって「血の繋がりだけが家族ではない」というこの作品のメッセージを象徴する瞬間になっています。
タイトル『バトン』が意味するもの
タイトルにある「バトン」は、優子という存在そのものが、親から親へ、そして最後は育ての父・森宮さんから結婚相手の早瀬へと託されていく様子を象徴していると読み取れます。血の繋がりという一本道のリレーではなく、立場や役割が入れ替わりながら「想い」だけが確かに受け継がれていく構造になっているのが、この作品ならではの見どころではないでしょうか。
水戸の手紙が何年も経ってから優子のもとへ届く展開も、「バトン」が必ずしもすぐに手渡されるものではなく、時間を越えて保管され、然るべきタイミングで届けられるものだということを描いているように思えます。
原作小説と映画の結末・内容の違い
『そして、バトンは渡された』は原作小説と映画で、結末の描かれ方が大きく異なる作品としても知られています。読み比べる予定がある方、あるいは「原作ではどうなるんだろう」と気になった方のために、分かっている範囲で違いを整理します。
| 項目 | 映画版 | 原作小説 |
|---|---|---|
| 梨花の生死 | 結婚式を前に病気で亡くなる | 亡くならず、結婚式にも参列する |
| 水戸からの手紙 | 優子のもとへ届き、内容が明かされる | 最終的に優子の手に渡るが、描かれ方は映画と異なる |
最大の違いは、やはり梨花の生死です。原作では最後まで優子を見守り続ける梨花ですが、映画版はあえて梨花を病気で亡くす結末に変更しています。この改変によって、血の繋がらない「親」たちが優子を支え続けてきたことの重みが、より切実な形で観客に伝わる構成になっているように感じます。綺麗事だけで終わらせない、誠実な脚色のひとつと言えるのではないでしょうか。
原作ファンの間では「梨花を死なせる改変には賛否がある」という声も見られますが、限られた上映時間の中で「血の繋がらない家族の絆」というテーマをより強く打ち出すための選択だったとも考えられます。
同じように、原作と映画で結末の描き方が変わる人間ドラマとしては、こちらの作品も参考になります。


『そして、バトンは渡された』はどこで配信されている?VOD状況まとめ
結末を知って「もう一度観たい」「原作と見比べたい」と思った方のために、2026年10月時点で視聴できる主な動画配信サービスをまとめました。配信状況は変動するため、視聴前に各サービスの最新情報もあわせて確認してみてくださいね。
| 配信サービス | 配信状況 | 備考 |
|---|---|---|
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見放題 | 追加料金なしで視聴可能 |
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見放題 | 追加料金なしで視聴可能 |
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見放題(Prime会員特典) | レンタル・購入でも視聴可能 |
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配信なし | 2026年10月時点で確認できず |
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配信なし | 2026年10月時点で確認できず |
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キャスト・スタッフ情報
| 監督 | 前田哲 |
|---|---|
| 原作 | 瀬尾まいこ『そして、バトンは渡された』(文春文庫・2019年本屋大賞受賞) |
| 公開日 | 2021年10月29日 |
| 配給 | ワーナー・ブラザース映画 |
| 森宮優子 役 | 永野芽郁 |
| 森宮さん(4人目の父) 役 | 田中圭 |
| 梨花(実母) 役 | 石原さとみ |
| 早瀬賢人(結婚相手) 役 | 岡田健史 |
| 泉ヶ原(3人目の父) 役 | 市村正親 |
| 2人目の父 役 | 大森南朋 |
| 幼少期の優子(みぃたん) 役 | 稲垣来泉 |
幼少期の優子「みぃたん」を演じた稲垣来泉さんの演技は、観た人の間で評価する声が多く見られます。血の繋がらない親との関係に戸惑いながらも懸命に日常を過ごす子ども時代の優子を、説得力のある表情で見せているのが印象的です。
『そして、バトンは渡された』の感想・評価
視聴者の感想を編集部でまとめると、永野芽郁さん・石原さとみさんをはじめとした俳優陣の演技を評価する声が目立ちます。特に、幼少期の優子を演じた稲垣来泉さんの表情の作り込みに触れる感想が多く、「子役とは思えない説得力」という評価も見られます。
一方で、原作小説を読んだ方の間では「梨花を死なせる結末への改変」に賛否が分かれています。原作のあたたかい読後感を大切にしたい方にとっては物足りなさが残る一方、「限られた上映時間で家族の絆というテーマをより強く伝えるための選択」として肯定的に受け止める声もあり、見る順番(原作が先か映画が先か)によって印象が変わりやすい作品と言えそうです。
原作を先に読んでから映画を観るか、映画から入って原作で結末の違いを確かめるか。どちらの順番で楽しんでも、この作品が描く「血の繋がらない家族の形」というテーマの受け取り方が変わってくるのではないでしょうか。
よくある質問
- 優子の実の父親は誰ですか?
-
優子の実父は水戸秀平です。梨花と最初に結婚した相手で、ブラジル移住を経て、現在は青森でリンゴ農園を営んでいます。優子の結婚式には青森から駆けつけます。
- 優子には父親が何人出てきますか?
-
実父の水戸に加えて、梨花の再婚相手としてもう一人、さらに泉ヶ原、森宮さんと、合わせて複数の「父」が登場します。作中では血の繋がりに関係なく、それぞれが優子にとっての家族として描かれています。
- 梨花(実母)は最後どうなりますか?
-
映画版では、梨花は結婚式を前に病気のため亡くなります。これは原作小説から変更された結末で、原作の梨花は亡くならず結婚式に参列します。
- 原作小説と映画で結末は違いますか?
-
はい、異なります。最大の違いは梨花の生死で、映画は梨花が亡くなる結末に改変されています。手紙の扱いなど細部の演出にも違いが見られます。
- 『そして、バトンは渡された』はどこで配信されていますか?
-
2026年10月時点で、U-NEXT・Hulu・Amazon Prime Videoにて見放題で配信されています。Netflix・Disney+では配信が確認できていません。
『そして、バトンは渡された』は、血の繋がりだけでは語れない家族の形を、何人もの「親」を通して描いた作品です。結末だけを見ると切ない部分もありますが、優子が受け取ってきたものの大きさが結婚式のシーンにぎゅっと詰まっているように感じます。結末を知ったうえで観ると、また違った見え方をする作品ではないでしょうか。
2026年10月時点の情報です。配信状況・料金は変更になる場合がありますので、視聴前に最新の情報をご確認ください。配信状況は編集部が複数の配信情報サービスを突合して確認したものです。










